「天然ビタミン」「合成ビタミン」の違いと言われても、あまりピンと来ない人もいらっしゃると思いますが、サプリメントの種類や中身としては大きく違います。 合成ビタミンは、「人為的に合成したもの」で、非常に解りやすく単純なのですが、天然ビタミンは少し複雑です。
天然ビタミンは2種類あって、「天然素材からビタミンを抽出し合成した物」と、「天然素材を無精製でサプリメントにした物」です。
たとえば、ビタミンCを例にすると、ジャガイモのデンプンを使って合成して作っている物と、レモンやアセロラなどをそのまま使っているものの2種類があるということです。
合成ビタミンは、安価に作ることが可能ですが、天然ビタミンの中でも「野菜や果物をそのままビタミンとして使っている物」は、比較的高価になっています。
そのため、実際に市場にある物は、、天然ビタミンといっても「天然素材からビタミンを抽出し合成した物」のものがほとんどで、「天然素材を無精製でサプリメントにした物」は非常に少ないのが現状です。
作用の違いについては合成と天然どちらも変わらないビタミンもありますし、吸収率や効能が違うビタミンもあります。
例えばビタミンEは天然と同じものは作れない為に、合成ビタミンEは天然ビタミンEにくらべて生理活性が劣ります。
また、「合成ビタミン」や、「天然素材からビタミンを抽出し合成した物」は、成分表に書いてある、ビタミンや栄養素しか入っていません。
しかし、「天然素材を無精製でサプリメントにした物」は、食物が持っている、カロチン郡やフラボノイド、ファイトケミカルなども含んでおり、それらの物も同時に摂取できます。
こういった物質は、ビタミンの働きを助けたり活性酸素を除去したり、人に有用な作用を示すことが知られています。
「合成」「天然」につては、いろいろな、考え方がありますが、過去の臨床試験では、「フィンランドショック」と呼ばれる、臨床試験が有名です。一度ご参考にしてみてください。
フィンランドショック
1994年にフィンランドで大規模な栄養介入試験が行われた。 内容は、男性喫煙者2万9000人を、合成ベータカロチンを与えるグループとプラセボ(心理的な要因をなくす為に合成ベータカロチンに見せかけた偽薬)を与えるグループとに分けて、5〜8年間に肺ガンになる人を追跡するといったもの。 試験の結果は、合成ベータカロチンを与えたグループの方が、プラセボのグループよりも肺ガンになる人が多いという以外な結果がでて、その後、アメリカでも同様の試験が行われて、同様の結果が出た。 この結果は別の意味で世界中を驚かせ、フィンランドショックと呼ばれるようになった。
解説
フィンランドショックでは、ベータカロチンを摂取したグループのガン罹患率が高かったわけですが、世界がん研究基金と米国がん研究財団が各国の500もの研究論文を基につっくた、「がん予防と食生活等の関連」では、野菜や果物を多く食べる人は、決定的に肺ガンになるリスクを減らすという事が書かれています。 これらの事から解るのが、ガン予防はベータカロチンだけが働いているのではなく、野菜や果物が持っている、アルファカロチンなどのカロチン群や様々な機能性成分が相互的に複合して働いていると言う事です。そして、喫煙者においては、合成的につくられたベータカロチンでは、ガン予防どころか逆にガンを誘発するということです。
以上の様な事から、喫煙者の方(もちろん受動喫煙者の方も)は、合成ベーターカロチンはお勧めできません。
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